治験のバイト報酬相場は?報酬額はどうやってきまるの? | 治験バイト募集の治験バンク
実施場所
性別 タイプ
年齢

コラム

  • 豆知識

2022/08/15

治験のバイト報酬相場は?報酬額はどうやってきまるの?

治験バイトに参加した事がない方は、報酬相場や報酬額の決定基準等がわからない部分も多いでしょう。

そこで、本記事では「治験バイトに参加する事で貰える報酬の相場」と「報酬額はどのように決められるのか」について詳しくご紹介します。

謝礼金は3つの要素で決まる

謝礼金(負担経費額)は、開発中の医薬品の治験(臨床試験)に被験者として参加する事で、治験に参加した際の体や精神面等への負担に対し製薬会社から謝礼金(負担軽減費)が支給されます。

そのため、実際に治験に参加する事でいただける謝礼金は、治験の種類や内容によっても金額が異なります。

では、どのように謝礼金額が決められているのでしょうか。

副作用等リスクの考慮

治験バイトに参加できる案件には、医薬品や特定保健用食品、化粧品等様々な治験があります。
その中でも薬の治験は実際に薬を人に投与する事で効果や安全性、治療法等が検証されます。
治験では、治験中に副作用が起こる可能性を否定できないため、健康へのリスクがある事を考慮する必要があります。
薬の治験によって想定される副作用は、頭痛やめまい、吐き気や下痢等、軽度な症状も含め様々です。
極めて稀ではあるものの、重大な副作用が起きる事も可能性としてあるでしょう。
このような副作用が起こり得る可能性がある治験では、体への負担を考慮し謝礼金も高く設定されています。

副作用と聞くと不安に感じる人もいると思いますが
まず、治験実施の可否は、人への投与に対する安全性が理論上立証されるかで判断します。治験実施までに数多くの研究と実験を繰り返し、特定の病気に効果があり且つ安全性があると見込まれた薬のみ治験にかけられるのです。
さらに、治験でこれまでに見られた軽度な副作用や想定される副作用については、インフォームド・コンセントによって治験前に医師から詳しく説明を受ける事が可能です。

健康リスクが不安な場合には治験参加を取り消す事もできますので、しっかり医師の説明を聞いたうえで、治験に参加しましょう。

実施時間(拘束時間)が長い治験

治験バイトの謝礼金は高額になる傾向があります。実際どれほどの謝礼金になるかは、健康へのリスクだけでなく治験実施に伴う拘束時間も大きく関係しています。

なぜなら、治験バイトに参加するときには、決められた期間に通院や入院を行う必要があるためです。治験の種類によっては、食事制限や運動制限等一定期間生活を制限される事が多いです。

以上の理由から、治験の参加によって支払われる謝礼金には、生活に制限をかける事に対し、負担を軽減するという意味も含まれています。

そのため、治験によって拘束される時間が長期になるほど、謝礼金も高くなりやすいです。

治験は基本的に通院タイプと入院タイプの2種類に分かれています。

入院タイプはその日のうちに帰れる通院タイプと比べて拘束時間が長くなるため、その分謝礼金も高くなりがちです。

一方で、通院タイプには1日から参加できる治験募集もあり、通院のみで治験に参加可能です。

たとえ通院タイプであっても通院日数が多い治験や、実施期間が長い場合には謝礼金が高くなります。

治験募集の参加条件や制限が多い場合

治験バイトに参加する場合には、参加条件や制限が定められています。

治験内容によって細かく定められており、年齢やアレルギーの有無、喫煙や飲酒の禁止、食事、運動の制限や外出禁止等様々です。

このような条件や制限が多い治験には、治験に参加した際の制約が多いため謝礼金も高くなる傾向にあります。

募集年齢が幅広く健康な方を対象とした治験に対しても、年齢や体重、特定の疾患がある事等応募条件が細かい治験も同様です。

謝礼金の相場と治験内容例

では治験内容はどのようなものがあるのでしょうか。通院タイプと入院タイプの治験における、具体的な謝礼金の相場と治験内容例をご紹介します。

通院タイプの場合

通院をして治験バイトに参加する場合、謝礼金の相場は1通院あたり約7,000〜1万円ほどです。通院による治験例では、アトピーや花粉症等特定の症状がある方を対象とした通院試験や健康食品の摂取、各種ワクチンの接種等があります。

これらの治験に参加した場合の例として、

・アレルギー性鼻炎の症状がある方に対する治験:通院6回、謝礼金60,000円
・喘息持ちの子供に対する治験:通院10回程度、(通院ごとに)謝礼金10,000円

等、傾向として通院は数回程度で行われる治験バイトが多いです。

入院タイプの場合

入院して治験バイトに参加する場合、謝礼金の相場は1泊あたり約1〜3万円ほどで、開発中の医薬品を投与する治験内容となります。

これらの治験に参加した場合の例としては、
・20歳~40歳の男性に対する治験:8泊1回、163,500円
等があり、入院タイプは制限が多い分、高い報酬となる事も珍しくありません。

次の治験に参加するには4ヶ月間の休薬期間が必要

治験バイトは謝礼金が高額になりやすいため、同時期のいくつかの治験へ参加や、連続で参加したいと思ってはいませんか?

実は、一度治験バイトに参加した場合、次の治験に参加するには4か月の休薬期間が必要になります。
この休薬期間を守らず連続して治験バイトに参加すると、不正参加による謝礼金の減額や、今後の治験バイトへの参加不可の扱いになる場合があるため注意しましょう。

治験バイトにはなぜ休薬期間が必要なのか

治験参加後の連続参加もしくは、複数同時の治験参加ができない理由は主に3つあります。

健康へのリスク

1つ目の理由として健康リスクが挙げられます。

治験を実施する目的は新薬の効果や安全性、治療法等の検証です。同時に複数の治験バイトに参加すると、複数の薬を飲み合わせる事により予想しない副作用が起きてしまう可能性があります。

例えば、一定の期間を空けずに連続して治験バイトに参加した場合、以前の治験で摂取した薬が体内に残っている状態で別の薬を投与する事になります。そのため、後から参加した治験薬の効果や副作用が大きく出る恐れがあります。

このように、期間を空けずに複数の治験バイトに参加してしまうと、被験者の体に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。そのためひとつの目安として、次の治験に参加する場合には、4ヶ月の休薬期間が設けられています。

正確なデータ収集ができない

2つ目の理由は、正確なデータ収集ができないためです。

治験実施に伴い、研究や動物実験のデータから製薬会社は薬の投与による副作用を把握していますが、体内に別の薬が残っている状態で新たな薬を投与してしまうと、想定しなかった副作用が起こる可能性があります。

そうなると新薬の効果や安全性、副作用等に関するデータを正しく収集できなくなります。このような観点からも、連続した治験参加は禁止されています。

副作用の原因が特定できない

3つ目の理由として、同時あるいは連続参加による治験によって生じた想定外の副作用は、複数の薬が反応する事で副作用の原因が特定できないという事態になる事も考えられます。

副作用の原因が特定できないとなると、正しい処置や治療に時間を要し、最悪のケースとして重い障害が後遺症として残るかもしれません。

予期せぬ事態を招かないためにも、定められた休薬期間は必ず厳守する事が治験バイトには求められています。

まとめ

治験バイトでは、健康へのリスクや拘束時間、細かな応募条件等の様々な負担に対し、その負担を軽減するための費用として支払われているため治験内容により体や精神面等への負担に対し謝礼金(負担軽減費)が決まっています。

募集中の治験に応募すると、治験前には必ず説明会が実施されます。
説明会では治験の詳細について医師から詳しい説明があるため、治験に伴う副作用や、どのようなリスクがあるのかより安全に治験に参加していただくためにも休薬期間も含めよく確認したうえで参加してくださいね。